製菓・製パン包装のセンサソリューション

製菓・製パン産業における自動包装プロセスでは、柔軟性が必要です。通常、全く異なる製品が同じシステムで生産・包装されます。そのため、これらの製品をすべて確実に検出し、可能な限り調整や追加設定なしに検出できるセンサが求められます。菓子類が高光沢フィルムや透明なフィルムで包装されている場合、これは特に難しくなります。

ロイツェの革新的なセンサは、菓子や焼き菓子の加工・包装システムのアプリケーションに最適化されています。動的参照拡散型センサDRT 25Cは、システムのコンベアを基準として使用するため、難しい形状や表面の製品を検出するスペシャリストです。LS 25CI透過型光電センサは、メタライズされたフィルムも問題なく透過させ、フィルムに包装された製品を検出します。より複雑な検査タスクに関しては、柔軟性の高いシンプルビジョンセンサが最適なソリューションです。ほとんどのセンサはIO-Linkインターフェースを備えていますから、事前設定やレシピをマシン制御側からセンサに直接転送することができます。このようにして、製品の切り替え時に必要となるセンサ設定を、非常に柔軟に、長いダウンタイムを発生させることなく行うことができます。

01 充填レベル監視

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要件:
製菓製品では、チョコレートボタンや液体など、数多くの材料や追加製品が使用されます。材料の供給を継続的に制御するためには、それぞれの容器内の充填レベルを検出する必要があります。

ソリューション:
LCS静電容量センサは、プラスチックまたはガラス容器内の液体またはバルク素材の充填レベルを検出します。センサは容器の壁を通し、製品に接触することなく検出を行います。センサの位置決めにより、最低・最高の充填レベルが決まります。

02 ウェブエッジ測定

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要件:
フィルムの並列走行とL字型カットを保証するためには、フィルム走行に沿ったウェブエッジ制御が有効です。高度な要件には、高精度の測定センサが必要です。

ソリューション:
GS 754測定フォークセンサは、最高の精度でエッジ制御するため、様々な開口幅で利用可能です。分解能は0.01 mmで、非常に正確なウェブガイドが可能です。GS 754は幅広い素材に対応する信頼性の高いソリューションです。

03 生地ループ制御

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要件:
生地は機械で延ばされ、後に焼き菓子に加工されます。生地は要求された厚さに正確に延ばされます。センサは、生地がコンベアベルトに搬送されてもその形状が変わらないことを監視するのです。ここでは、生地とセンサ間の距離が測定変数として使用されます。

ソリューション:
ODT 3Cは生地ループ上の圧延機の出力側に設置され、距離値を上位の制御装置に提供します。測定値はIO-Link経由でプロセスデータを使用して評価されます。さらに、診断データはインダストリー4.0の観点からIO-Link経由で制御装置に送信されます。

04 コンベア上の製品検出

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要件:
バッファセクションを制御するためには、コンベアベルト上の製品の前端を正しく検出する必要があります。また、誤検出による機械のダウンタイムを防ぐため、センサは非常に平らな製品から非常に背の高い製品まで、難しい形状の製品を検出する必要があります。

ソリューション:
DRT 25C動的参照拡散型センサは、その動作原理により、小型の薄型製品から高さのある球形製品まで、あらゆる範囲の製品を確実に検出します。シングルボタンのティーチ機能により、DRT 25Cのセットアップも簡単です。追加センサ機能は、IO-Linkインターフェースを介して制御できます。

05 複数トラックの物体検出

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要件:
食品産業では、製品が工程間を複数のトラッキングで搬送されることがよくあります。製品の有無や完全性の検出は上方からしか行えず、すべてのトラッキングをカバーする必要があります。

ソリューション:
LRS36(物体検出)、LES36(物体測定)、LPS36(プロファイル測定)のライトセクションセンサは、測定幅600mmにわたって様々な物体を検出します。そのため、欠落製品の識別が容易です。センサは出力値として対象物の位置と高さを提供します。

06 空型の識別

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要件:
菓子製造では、製品の製造や成型に金型が使用されます。この工程では、まず初めのステップとして、空型を識別・確認します。

ソリューション:
ユニバーサルコンパクトコードリーダDCR 200iは、1次元または2次元コードを正確に読み取ります。食品加工用にステンレス筐体も利用可能です。空型までの距離が長い場合は、高性能のDCR 1048iシンプルビジョンセンサが適しています。

07 空型内の残留物検出

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要件:
空型を再利用する前に、どの型にも残留物がないことを検査しなければなりません。

ソリューション:
ライトセクションセンサLPS 36は、型のプロファイルを記録し、レーザ ラインに沿った各測定点の距離と位置決情報を提供します。コネクション制御では、「空」または「型内の残留物」を評価します。また、画像処理統合型シンプルビジョンセンサIVS 1048iを使用することもできます。

08 品質と対象物の高さの監視

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要件:
水平包装機でさらに処理するためには、製造された製品(例えば板チョコレート)がコンベアベルト上をそれぞれ別々に流れることをチェックしなければなりません。このため、決められた製品高さ(例えば、重なり合った製品)が維持されているかの監視が行われます。

ソリューション:
ODT 3Cセンサはコンベアベルトの上方に設置され、製品を見下ろします。対象物を検出し(スイッチングセンサ機能)、同時にその高さを測定します(測定センサ機能)。これにより、製品がコンベアベルト上を別々に走行することが保証されます。測定データはセンサ のIO-Linkインターフェース経由で出力されます。

09 継ぎ目の検出

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要件:
包装フィルムロールの交換時に発生する継ぎ目は、正確に検出し、工程内で除電されなければなりません。継ぎ目の検出は、包装フィルムの印刷が多様であるため、色や表面にできるだけ依存しないようにする必要があります。

ソリューション:
IGSU14E SDフォークセンサは正確に継ぎ目を検出します。超音波の原理により、どのような印刷物にも対応可能です。センサはティーチ機能により素早く簡単にティーチできます。統合型IO-Linkインターフェースによる診断機能が利用可能です。

10 フローパックのコード識別

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要件:
包装工程では、包装素材と製品が正しく割り当てられていることを確認するために、付属のコードを使用する必要があります。センサは、異なる種類のコードとコードの可読性を制御する必要があります。そのために、カメラベースのコードリーダを使用することができます。

ソリューション:
カメラベースのコードリーダDCR 200iは、1次元および2次元コードをデコードします。統合型参照コード機能により、センサは読み取ったコードを参照コードまたはターゲットコードと比較することができます。結果はデジタルIOを介してリアルタイムで出力されます。また、フィールドバスインタ フェースを介して、コード内容を機械制御システムに転送することもできます。

11 製品高さの監視

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要件:
複数の平らな製品を積み重ねる場合、その後の包装工程に支障をきたさないよう、積み重ねの高さを監視する必要があります。同時に、積み重ねられる製品の数を制御することも可能です。

ソリューション:
測定範囲と分解能が異なるため、ODS 9測定距離センサは、充填レベルの監視に適しています。パラメータ化可能なアナログ電流または電圧出力とIO-Linkインターフェースにより、使用する制御環境に簡単に適合させることができます。

12 排出監視と製品カウント

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要件:
不良品や不完全な製品は、包装機で選別や整列されずに排出されます。スイッチングライトカーテンはこれらの製品を検出することが出来ます。また、包装機の出口で高速スイッチングライトカーテンを使用して、適切に包装された製品をカウントすることもできます。

ソリューション:
CSL 710スイッチングライトカーテンは、様々な長さと分解能により、より大きな排出口の監視に適しています。コンパクトなCSL 505ライトバリアは、シンプルなアプリケーション向けの省スペースソリューショ ンです。CSR 780再帰反射型ライトカーテンは、応答時間が短いため、物体の高速カウントに適しています。

13 フィルム送りのカットマーク検出

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要件:
製品は横型包装機で包装フィルムに包装されます。センサは印刷された登録マークを検出し、正確な切断プロセスを制御する必要があります。一般的な課題は、限られた設置スペースと、異なる色のフィルムや印刷された登録マークの頻繁なフォーマット切り替えです。

ソリューション:
コンパクトなKRT 3Cコントラストセンサには、RGB LEDを使用した柔軟バージョン、白色光を使用したユニバーサルバージョン、 レーザ発生赤色光レーザを使用した長距離用バージョンの3つのモデルが利用可能です。センサのティーチは、一体型ティーチボタン、IO-Link、ケーブルで行うことができます。

14 密閉物の継ぎ目監視

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要件:
フィルム包装された食品の場合、密封が正しく行われることで包装された製品の賞味期限が保証されます。このためには、水平工程で密封状態を連続的にチェックする必要があります。使用するセンサは、機械の利用可能なスペースに合わせる必要があります。

ソリューション:
異なる光コンセントと取り付けオプションを持つKFとKFX光ファイバは、狭い設置場所でも柔軟に使用することができます。LV463.XRは、高い光学電力を持つアンプと組み合わせることで、アプリケーションに合わせたソリューションを提供します。さらに、アナログ出力とIO-Linkインターフェースを備えていることも大きな特長です。

15 包装内容物の検出

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要件:
例えばチョコレート・ バーは、横型包装ラインでフィルム包装されます。包装フィルムにはカラフルな印刷が施され、不透明なものが多いです。密封がフィルムチューブの正しい位置で行われるようにするには、フィルムチューブの内側にあるバーの前端を正確に検出する必要 があります。

ソリューション:
高性能のLS25CI.XXRスーパーパワーおよびLS25CI.XRハイパワー透過型光電センサは、ほとんどの金属フィルムや濃い色のフィルムを難なく透過します。密封されたフィルムチューブ内でも、包装内の製品前端を正確に検出します。

16 包装製品の検出

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要件:
複数のコンベアベルトが近い距離で隣接して配置されている場合、上方から物体を検出する必要があります。生産工場では、ダウンタイムを避けるため、フォーマット変更時にセンサを変更する必要がないことが理想的です。

ソリューション:
コンベアベルトを基準として、拡散反射と距離の処理により、DRT 25Cはすべての対象物を検出します。立ち上げ時のティーチイベントは1回で十分で、フォーマットの変更に対応する必要はありません。

17 コンベア上の製品検出

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要件:
食品メーカーでは、製品は高光沢の一次包装で梱包されます。包装はさらにコンベアで運ばれ、そこで正確に検出されます。応答時間の短いセンサは、製品間の僅かな隙間も検出することができます。

ソリューション:
5Bシリーズのセンサはコンベアラインに水平に取り付けることができます。透過型光電センサの利点は、たとえクリティカルな表面であっても、非常に高い機能リザーブを備えていることです。

18 位置合わせ制御

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要件:
横型包装機の搬出口では、製品が自動的に箱に梱包される前に、製品が正しく整列されているかをチェックする必要があります。この目的のために、コンベアベルトを上から見下ろすカメラベースのビジョンセンサが使用されます。

ソリューション:
IVS 1048iシンプルビジョンセンサはコンベア上の製品の位置をチェックすることができます。パターン検出や位置決めセンサなど、センサで設定可能な評価ツールを使用します。さらに、製品上のバーコードや2Dコードも読み取り、チェックすることができます。